鈴鹿8耐の基礎知識、詳しいルールをもっともっと知りたい!という人ための"鈴鹿8耐"知識が初心者向けの連載です。初心者のあなたも「鈴鹿8耐のいろいろ」をたくさん学んで、今年もっともアツいイベント、鈴鹿8耐をより一層エンジョイしましょう!!

2018年3月14日追記:こちらのコンテンツは、2017年4月13日に公開された記事を2018年の最新版に更新しています。

鈴鹿8耐出場チームといえば、毎年有名チームが数々出場していますよね・・・ですが、ここでひとつ疑問。

そもそも、鈴鹿8耐への出場枠は何チームあるの?

また、カワサキのなかでも例えば「チームグリーン」や「エヴァRT初号機 TRICK STAR」だったりと、同じメーカーの中でも違うチーム名として参加していますよね。鈴鹿8耐の場合、同じメーカーで何チームまで出場可能などの具体的なルールはあるのでしょうか?

そこのところ、教えてください。宮﨑さん〜〜!

出場枠「70台」をめぐる激しいバトル!

まず、メーカーごとに出場権が割り振られる・・・ということはありません。出場権争いの主体はチームで、そのチームがどこのマシンを使うのかは自由です。もっとも、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが、ライバルメーカーの作であるホンダCBR1000RRやカワサキZX-10Rを使うことはありえないですけどね(笑)。

2018年大会、つまり今年の夏の鈴鹿8耐の出場枠は70台です。かつて・・・2015年は同じく70台でしたが、84台のエントリーがあったため14台が予選落ちしました・・・。そして2年前の2016年も70台でしたが、同年にはEWC=世界耐久選手権を統括する団体のFIMが、世界耐久選手権の最大エントリー台数を「70台」に規定しています。

そのため2016年と2017年は、鈴鹿8耐出場権をかけた「トライアウト」が行われました。出場権を持たないチームはここでトライアウト通過に見合う好成績をおさめないと、鈴鹿8耐に出ることがかなわない・・・ことになっているのです!

出場権・・・を得るためには?

そもそも出場権って? とギモンに思う方もいるでしょうが、鈴鹿8耐の出場権を得るにはいくつかの方法があります。今年度大会の場合、すでに出場権を得ているのは、「前年シード権付与チーム」です。これは前年度の公式予選、「トップ10トライアル進出チーム」の10チーム、そして決勝レース上位20チーム(先述の「トップ10トライアル進出チーム」はダブるので除外。またEWC年間エントリーチームも除外されます)。

画像: 2016年、トップ10トライアルに進出し、決勝で3位となったヨシムラは、2017年度の「前年シード権付与チーム」のひとつになりました。 www.suzukacircuit.jp

2016年、トップ10トライアルに進出し、決勝で3位となったヨシムラは、2017年度の「前年シード権付与チーム」のひとつになりました。

www.suzukacircuit.jp

「前年シード権付与チーム」は、事前エントリーすれば2018年大会の出場権を維持できます(もちろん、どのチームも維持するのがフツーです)。そしてEWCの年間ランキングを争い、EWCに年間エントリーするチームが出場権を得るので、それらの数を引き算した残りの枠を争って、「トライアウト」が行われることになります・・・。

2018年の「トライアウト」は3つのステージが用意されています。8耐トライアウト ファーストステージは「スーパーバイクレースinもてぎ JSB1000クラス Race1」で0〜5 チームを選抜(参加チーム数により、選抜チーム数を制限)。セカンドステージは「鈴鹿2&4レース JSB1000クラス Race1」で、こちらは13チームが選抜されることになります。

そしてファイナルステージは「鈴鹿サンデーロードレース第2戦 JSB1000《8耐トライアウト》クラス」で、6~24 チームが選抜・・・です。ファイナルステージでの選抜チーム数は、シード権を保有するチームの参加意向及び17-18EWC年間契約 チーム数により増減することになります。

ファクトリーのHRCも、実績がないからトライアウトからの参加なのです!

2014年頃から鈴鹿8耐はエントリーが増加傾向にあり、2015年は2008年以来の予選A・Bの2枠に別れました。そして2016年からはトライアウト導入・・・一時期はエントリー台数が減少した鈴鹿8耐ですが、近年はレベルアップとともにその人気もモリモリと盛り返しています! そのため、新規参戦チームにとっては大変なことですが、出場権を獲得するための熱い前哨戦=トライアウトを戦わなければならなくなっているワケです。

画像: これはトライアウト対象レースで、トライアウト参加車両に貼り付けられる、ロゴステッカーです。 www.suzukacircuit.jp

これはトライアウト対象レースで、トライアウト参加車両に貼り付けられる、ロゴステッカーです。

www.suzukacircuit.jp

2018年度は、久々に復活したホンダのファクトリーチーム、HRCが鈴鹿8耐に参戦することが話題となっています。過去幾度も8耐を制覇したHRCですが、ブランクのあるHRCも実績ナシということで、このトライアウトを通過しないといけないワケです。

画像: 打倒ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム、という使命を帯びて復活したHRCですが、まずはトライアウトを通過して鈴鹿8耐の出場権を得ないといけません。まぁ、出場権を得ることができない、なんてコトはないと思いますか・・・特別扱いはナシ、ということです。 www.honda.co.jp

打倒ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム、という使命を帯びて復活したHRCですが、まずはトライアウトを通過して鈴鹿8耐の出場権を得ないといけません。まぁ、出場権を得ることができない、なんてコトはないと思いますか・・・特別扱いはナシ、ということです。

www.honda.co.jp

なおこのほか、組織委員会が主催者推薦チームを決定し、参戦権が付与されることになっています。これは鈴鹿8耐を盛り上げるであろう、話題性のあるチームが選ばれることが常ですね。

世界的に注目を集める鈴鹿8耐に出場するための戦い=トライアウトを楽しむことができるのは、ロードレースファンとしてはありがたいことです。ただ、トライアウトに挑むチームは大変だなぁ、とも思います・・・。せめて、皆さんが悔いのない戦いができるよう、みなさんトライアウト対象レースも観戦して、偉大なるチャレンジャーたちを応援しようじゃありませんか!!!!

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