鈴鹿8耐の基礎知識、詳しいルールをもっともっと知りたい!という人のための"鈴鹿8耐"知識が初心者向けの連載です。初心者のあなたも「鈴鹿8耐のいろいろ」をたくさん学んで、今年もっともアツいイベント、鈴鹿8耐をより一層エンジョイしましょう!!

8時間のレースとなればトラブル、ハプニングがいつ起こるかわかりません。時には止むを得ずレース中断しなくてはいけない場面もありますよね。そんな時、どうやら鈴鹿8耐では、「赤旗」というものがあげられるようです。ここでひとつ、聞いておきたい!

「赤旗中断」されるのって、ざっくりいうとどんなとき?

鈴鹿8耐は夏のレースですし、過去に39回も開催されていたら“台風が襲ってきたぁああ!”なんてハプニングもあったでしょうに・・・。もしそんな自然のハプニングがあったら、レースはいつまで続けるんでしょうかね?いろいろ気になるところです。

ということで今回もあの方に聞いてみましょう。教えて、8耐マスター 宮﨑さ〜ん!

8耐の「赤旗」の記録

Akiko記者は、天候急変での赤旗を想定しているみたいですけど、競技中に赤旗が出るケースはいろいろあります。今年の8耐は「鈴鹿8耐 第40回記念大会 大会特別規則書」に則って行われますが、そこにはこんな風に説明されています。

第36条 競技の中断
36-1 決勝レース中に競技が中断された場合、ライダーは最大限の慎重さと注意をもって進み、指定の競技車両保管場所(以下パークフェルメ)に停止しなければならない。また、ピットイン中の競技車両への作業は直ちに中断しなければならない。
中断の合図が出された時点でピットロードを走行中のライダーは、ピットインしていたものとする。

36-2 ピットボックス内で作業中の競技車両及びピットイン中の競技車両もパークフェルメで保管される。また、一切の作業は禁止される。但し、レースが中断された時の周回数が3周未満の場合は、パークフェルメでの競技車両保管は行わない。各チームとも直接ピットへ戻ることができる。

36-3 赤旗時の注意事項を以下の通りとする。
(1)パークフェルメに停車した競技車両のものへ、1台につき1名のメカニックが出向き、スタンドなどで保持することが許されるが、他一切の作業はオフィシャルの指示があるまで行ってはいけない。
(2)パークフェルメに停止したライダーは各自のピットへ戻ることが許可されるがレース再開時には同一ライダーが運転すること。
(3)コントロールラインのフラッグ台、及びスタートラインのフラッグ台のグリーンフラッグ合図により作業を再開することができる。同時にサイティングラップからスタート手順が開始される。

36-4 サイティングラップ開始から5分後に、ピット出口は閉鎖される。

なんだかチンプンカンプンな人も多いかな?(私だけ)。つまり・・・競技監督が「ムムっ、これはレース続行は危険だ!」と判断した場合、全ライダーに対して全ての監視ポストから振動表示されるのが赤旗です。レースまたは予選などの中止が決定されたとき赤旗は出ますが、これを確認したらすぐに参加者は細心の注意を払いながら、ピットレーンのパークフェルメに戻らないといけません。

例えば、転倒したマシンまたはライダーがそのままコース上で動かない場合とか、爆発炎上して早急の消火作業が必要とか、複数台を巻き込んだ大クラッシュとか・・・そういう場合も赤旗で中断されることになります。いずれも競技監督の判断次第・・・です。パークフェルメに戻すまでではない、という時は、ペースカーが介入・・・となりますね。

なお、レース開始前から台風の影響で土砂降りだったときは、ウェットレース宣言がされてレインタイヤ装着でのレースになります。鈴鹿8耐の場合は競技時間が短縮されたり、スタート時刻がズラされることもありますね。最初から雨のレースとわかっている場合、雨だからって赤旗中断になるのは人命が危ぶまれるレベルの集中豪雨が降り出した場合でしょう。なお雨の8耐で有名な第5回大会(1982年)は、チェッカーの代わりに赤旗が振られたそうです。

画像: こちらは鈴鹿サーキットではなく、海外のストックカーのポストですね(苦笑)。鈴鹿サーキットのポストはもっと立派ですが、用意されている旗はこんなカンジです。手前が赤旗(レッドフラッグ)です。 en.wikipedia.org

こちらは鈴鹿サーキットではなく、海外のストックカーのポストですね(苦笑)。鈴鹿サーキットのポストはもっと立派ですが、用意されている旗はこんなカンジです。手前が赤旗(レッドフラッグ)です。

en.wikipedia.org

過去には第12回(1989年)に、こんなこともありました・・・。

8時間経過後、全車に対してチェッカーフラッグが振られる前に観客がコースへ乱入し、赤旗が提示されてしまった。このためレース結果は1ラップ前でのコントロールライン通過順位となり、3位と4位の順位が入れ替わってしまい、最終ラップにヤマハのピーター・ゴダード/加藤信悟組を抜いたはずのカワサキの塚本昭一/前田忠士組が涙を呑む。また、優勝のサロン/ビエラ組も203周回しながらも記録は202周回となった。その後、「全てのライダーにチェッカーを」を合言葉にマナーアップキャンペーンが始まった。

実は私、1989年会場にいましたけど、私はコースに乱入していないので・・・念のため?(笑)。

そのほか第17回大会(1994年)では、スタートから約30分後に200Rのコーナーでトップグループの多重クラッシュが発生し赤旗中断。鈴鹿8耐史上初の「2ヒート制」でレースは再開しています。カワサキZXR750Rに乗るスコット・ラッセル/テリー・ライマー組と、ホンダRVF/RC45に乗るダグ・ポーレン/アーロン・スライト組が終始熾烈なトップ争いを展開しました。

結局ポーレン/スライト組がバトルを制してトップでゴール(19時30分で赤旗)。赤旗中断があったとはいえ、その差0.288秒という歴史に残る大接戦でした・・・。

画像: 赤旗が演出した、2ヒート制の決勝となった1994年。ホンダとカワサキのワークス両エースチームが、激しいバトルを繰り広げました。 オートバイ/モーターマガジン社

赤旗が演出した、2ヒート制の決勝となった1994年。ホンダとカワサキのワークス両エースチームが、激しいバトルを繰り広げました。 オートバイ/モーターマガジン社

まぁ、これは赤旗が生み出した壮大な8耐ドラマの一例ですが、赤旗は重大な事故が原因ということがほとんどなので、できれば赤旗がない鈴鹿8耐を今年も、そして来年以降も見たいですね・・・。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.