今年第40回記念大会を迎える”コカ·コーラ"鈴鹿8耐。この、日本で最も有名なロードレースイベントに1度でも優勝することはすべてのライダーにとって大きな名誉でありますが、過去39大会の歴史のなかには1度ならず、複数回優勝したグレートライダーが存在します。そんなマルチ-タイム・ウィナーを紹介する当連載。今回は4度鈴鹿8耐を制覇した鉄人・・・伊藤真一です!。

同一ペアでの初連覇を達成!

今年、3年ぶりに鈴鹿8耐に帰ってくる伊藤真一は、「ミスター8耐」と呼ぶにふさわしい存在です。鈴鹿8耐で4度勝利、そしてポールポジションは最多の7度! 50歳となる今も、その速さをキープしている日本のレジェンドライダーのひとり・・・と言えるでしょう。

伊藤は1988年、国際A級昇格と同時にワークスのHRCに入り、なんと全日本最高峰の500ccクラスにホンダNSR500で参戦!!!  1990年には同クラスでタイトルを獲得。1993年からは世界ロードレースGP500ccクラス(現MotoGP)にフル参戦開始。残念ながら優勝はありませんでしたが、開発ライダーとして1990年代の「ホンダNSR500最強時代」を支えた貢献度は大きいです。

画像: 伊藤の鈴鹿8耐初出場は1988年。SEEDレーシングチーム・ホンダのRVF750を駆り、7位のリザルトを残しました(ペアライダーは田口益充)。 ©︎鈴鹿サーキット/モビリティランド

伊藤の鈴鹿8耐初出場は1988年。SEEDレーシングチーム・ホンダのRVF750を駆り、7位のリザルトを残しました(ペアライダーは田口益充)。 ©︎鈴鹿サーキット/モビリティランド

鈴鹿8耐では、1994〜1995年に2年連続表彰台獲得(3位・2位)。嬉しい初優勝は1997年。宇川徹とペアを組み、ホリプロ・ホンダwith HARTのRVF/RC45をライドして勝利。雨が降り続け、気温24度という寒い鈴鹿8耐でしたが、この1勝は8時間フルタイムだったレースでは、初の日本人ペアの優勝という快挙でもありました。

翌1998年は、再び宇川とペアを組み、ラッキーストライク・ホンダのRVF/RC45で出場。予選も1位、そして決勝も1位と完全勝利しますが、伊藤としては前年度は雨でしたが、この年はきっちり晴れの鈴鹿8耐で優勝できたことが嬉しかったと、レース後のインタビューに答えています。

画像: 1998年、表彰台のてっぺんで、笑顔を見せる伊藤/宇川組。同一ペアによる連覇は、この大会が初でした。 オートバイ/モーターマガジン社

1998年、表彰台のてっぺんで、笑顔を見せる伊藤/宇川組。同一ペアによる連覇は、この大会が初でした。 オートバイ/モーターマガジン社

東日本大震災を乗り越えての4勝目!

伊藤の3度目の鈴鹿8耐制覇は2006年でした。2003年から伊藤は辻村猛とペアを組み、F.C.C. TSR ZIP-FM レーシングチームから参戦していましたが、2003〜2006年までは4連続ポールポジションを獲得! このときすでに大ベテランの域に達していながら、若手ライダーを圧倒する速さで伊藤は大観衆を魅了しています。

2006年は、序盤から有力なライバルが脱落する展開でしたが、首位に立ってからは順調に8時間を走りきり、見事F.C.C. TSRに鈴鹿8耐初優勝をプレゼント。なおこの勝利はXフォーミュラ系マシンとしては初となる、鈴鹿8耐総合優勝という歴史的な勝利でもありました。

FM局をメインスポンサーとするF.C.C. TSR ZIP-FM レーシングチームのホンダCBR1000RRを、優勝に導いた伊藤の走り。

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2008〜2009年も伊藤はポールポジションを獲得。鈴鹿8耐で7度のポールという大記録は、鈴鹿8耐の歴史のなかでも燦然と輝く偉業でしょう。伊藤の4勝目は2011年でしたが、じつはその前年の2010年に伊藤は全日本のフル参戦からの引退を表明していました。同年も表彰台に上っている伊藤の実力から、その引退を惜しむ声は少なくありませんでした。

2011年、伊藤の故郷である宮城は東日本大震災という悲劇に襲われることになります。自身も親族を震災で失った被害者でありながら、伊藤は被災者を勇気付けるため引退を撤回して全日本に復帰。そして鈴鹿8耐では秋吉耕佑、清成龍一と組んでF.C.C. TSR ホンダから出場。伊藤の走行は1スティントのみでしたが、きっちり役目を果たして優勝に貢献しています。なお当時44歳だった伊藤の優勝は、鈴鹿8耐の最年長勝利記録として今も記録され続けています。

秋吉、清成とともに、2011年の大会の頂点に立つ伊藤。

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2014年限りで伊藤の鈴鹿8耐参戦は一段落・・・していましたが、今年はホンダのパーツサプライヤー等16社が集まって編成されたチーム Sup ドリーム ホンダから3年ぶりに鈴鹿8耐の舞台へ帰ってきました。初参戦チームに課された「トライアウト」通過も見事通過。FIM EWC(世界耐久選手権)で戦うジョシュ・フックとグレッグ・ブラックをチームを組み、新型ホンダCBR1000RRを走らせることになっています。

画像: チーム Sup ドリーム ホンダのリーダーとして、チームを引っ張る伊藤。その活躍を期待しましょう! www.suzukacircuit.jp

チーム Sup ドリーム ホンダのリーダーとして、チームを引っ張る伊藤。その活躍を期待しましょう!

www.suzukacircuit.jp

チームのマシンはファクトリー車ではなく、キットパーツベースのマシンですが、開発ライダーとしてセッティング能力には定評のある伊藤の手によって、どれだけライバルのファクトリー勢相手に戦えるか・・・も今年の大会の楽しみと言えるでしょう。

同チームは3年かけて鈴鹿8耐を制覇・・・というプロジェクトです。その初年度となる戦いを鈴鹿サーキットでぜひ目撃しましょう!

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