ヤマハ鈴鹿8耐4勝目をゲットしたマシン!

ヤマハにとって、鈴鹿8耐で4度目の優勝マシンとなった。ライダーは新鋭の芳賀紀行とコーリン・エドワーズで、芳賀は当時の最年少優勝ライダーとなり、214周走破は当時の最多周回数と記録ずくめだった。
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YRTからのエントリーのため、フェアリングのグラフィックはヤマハ伝統のストロボパターンを採用。鈴鹿8耐車のホイールは、ベースモデルより小径な16.5インチを装着していた。 オートバイ/モーターマガジン社

アルミデルタボックスフレームは、スーパーバイクレギュレーションでフレームはスタンダードをそのまま使用。車体番号も、そのまま市販車のものが付いている。 オートバイ/モーターマガジン社

気筒あたり5バルブの水冷4ストローク並列4気筒DOHCエンジンを搭載。ACGは背面ジェネレーター方式。シフトリンケージには、点火をカットするオートシフターが備わる。乾式クラッチのオペレートは油圧によるもの。スタンダード車(輸出用)の125psを大きく上回る、160ps以上の最高出力を発生した。 オートバイ/モーターマガジン社
YZF750は、スーパーバイクレギュレーションを遵守し、1996年型YZF750SPをベースに製作されたヤマハワークス耐久レーサーです。TT-F1時代、市販車の車名は「FZR」でしたが、スーパーバイクレギュレーションに移行したのを機に、市販車も栄光の「YZF」を名乗るようになります。
ワークスのYZF750は全日本選手権参戦から得たノウハウが随時フィードバックされており、リモート調整式オーリンズ製リアサスペンションや、ラウンドラジエター、別体リアフレームなどが順次導入されました。1986年鈴鹿8耐車はC.エドワーズのセッティングで開発がスタートし、レースの2ヶ月前のテストで初めて芳賀紀行が乗ることになりましたが、すんなり乗ることができた、というエピソードが残っています。
このようにふたりとってYZF750は、それぞれのライディングにマッチしましたが、唯一ハンドルの幅については意見が異なり、ふたりの好みの中間の位置で妥当しています。芳賀の21歳148日での鈴鹿8耐優勝は、ダリル・ビーティー(ホンダ)の21歳304日よりも若い、最年少優勝記録でした。なおエドワーズも22歳152日で、ペアでの史上最少年齢の鈴鹿8耐優勝と、記録ずくめの勝利となりました。