"コカ·コーラ"鈴鹿8耐は2017年に第40回記念大会を迎えます。そこで第1回大会からの歴代優勝マシンを一挙紹介! 今回は1986年(第9回大会)世界選手権シリーズ第3戦 "コカ·コーラ"鈴鹿8時間耐久オートバイレースで、ワイン・ガードナーの連覇達成の立役者、ホンダRVF750を紹介します!

鈴鹿8耐史上初のパーフェクト・ウィンを達成!

1985年に続いて鈴鹿8耐で連覇したチームHRC。ライダーは世界ロードレースGP500ccクラス参戦のワイン・ガードナーと、世界耐久選手権をメインに戦っていたドミニク・サロン(写真)。この年のRVF750は、1986年に市販されたVFR750Fをベースとしている。

www.suzukacircuit.jp

予選ではW.ガードナーが唯一の2分18秒台をマーク。ポールポジションからのスタート後、ライダー交代の間ですら1度もトップを譲ることなく優勝。鈴鹿8耐史上初のパーフェクト・ウィンを達成した。 オートバイ/モーターマガジン社

1986年型のホンダRVF750は、180度クランクシャフト・センターカムギアトレインを採用した量産車、VFR750Fのエンジンをベースに開発。先代RVF750の技術をフィードバックして作られたこのエンジンは、旧型よりもシリンダーヘッドまわりがコンパクトになっていたので、結果新型RVF750はさらに戦闘力をアップした耐久レーサーに仕上がりました。なおクランクシャフトは、360度を採用しています。

前年よりホンダは、タイヤ交換に有利な片持ち式リアスイングアームのプロアームを鈴鹿8耐の場でもテストしていましたが、1986年からは本命チームのRVF750にも採用。同年のファクトリーGPマシンのNSR500を参考にしたフレームは、マスの集中化と低重心化に寄与。旧型RVF750よりも4kg軽い半乾燥重量155kgの新型RVF750は、鈴鹿8耐でライバルを圧倒する強さを見せつけました。