"コカ·コーラ"鈴鹿8耐は2017年に第40回記念大会を迎えます。そこで第1回大会からの歴代優勝マシンを一挙紹介! 今回は1991年、1992年を連覇したホンダRVFを、1回でご紹介します!

1991年には、5速ギアボックス仕様も投入!

1991年(第14回大会)FIM 世界耐久選手権シリーズ第3戦 "コカ·コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレースは、RVF750を駆るワイン・ガードナーとマイケル・ドゥーハン(後に登録名をミック・ドゥーハンに変更)のドリームコンビが、3年目のチャレンジでついに優勝した。

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1992年(第15回大会)FIM 世界耐久選手権シリーズ第3戦 "コカ·コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、ワイン・ガードナーが「鈴鹿8耐引退」を宣言して挑み、ダリル・ビーティーとのペアで優勝。鈴鹿8耐での通算4勝は、ミスター8耐の名に相応しいもので、宇川徹が5勝目を挙げた2005年まで、偉大な記録として歴史に記された。 オートバイ/モーターマガジン社

1991年型のRVF750は、ハンドリングの向上をねらって、フェアリング両側面に、多数の孔があいていたのが特徴。フロントブレーキディスクは多孔式。リアブレーキディスクは、ベンチレーテッド式を採用する。 オートバイ/モーターマガジン社

1988年からVFR750R(RC30)ベースとなったRVF750をホンダは鈴鹿8耐に投入しています。1989年はドミニク・サロン/アレックス・ビエラ組が勝ちましたが、本命チームといえるW.ガードナー/M.ドゥーハン組は1989、1990年ともに転倒リタイアと、結果を残せませんでした。

量産車のVFR750F(1986年〜)が180度クランクシャフトを採用していた時期も、RVF750は360度クランクシャフトの90度V4エンジンを使用していました。180度クランクシャフトは低振動でスムースに回転が上昇するジェントルな特性で量産公道車には非常に適していますが、ロードレース用には180度クランクシャフトより、若干ワイルドでパワフルな感覚の360度クランクシャフトのほうが適していると言えます(排気干渉による吸気・排気効率の向上がねらえます)。

1991年のRVF750は、最高出力140ps以上/13,500rpm、最大トルク8.1kgm/12,000rpmを公称。ライダーの疲労を防ぐため、乗りやすさを極限まで追求したのが特徴でした。トルクフルなV4エンジンと130kg台の軽量な車体は、140kgを超えるライバルたちに対するアドバンテージで、1991年には変速操作の簡略化をねらった5速ギアボックス仕様!も投入されていたそうです。

また1990年の鈴鹿8耐では、W.ガードナーが転倒後、ピットでの修復から猛烈な追い上げを試みましたが、その結果ガス欠してしまったことの反省から、1991年型は給油口の一部を透明にしてガソリン残量を目視できるようにして、さらにリザーブコックを採用しています。

1992年の鈴鹿8耐を走ったW.ガードナー/D.ビーティ組のRVF750は、1991年に別のRVF750で試されていた倒立フォークを採用。また1991年型で話題となった多くの孔のあいたフェアリングは廃されて、一般的なフェアリングに変わっていたのが外観上の特徴です。