"コカ·コーラ"鈴鹿8耐は2017年に第40回記念大会を迎えます。そこで第1回大会からの歴代優勝マシンを一挙紹介! 今回は20回目の節目となった、1997年(第20回大会)FIM 世界耐久選手権シリーズ第3戦 "スプライト クール"鈴鹿8時間耐久ロードレースを制したホンダRVF/RC45です!

レーシングCBSを武器に進化!

スプライト クール鈴鹿8耐として開催されたこの年、台風接近により雨となり、気温も30度に届かない寒い8耐となった。そのなかで伊藤真一と宇川徹が優勝。台風が直撃して6時間レースになった1982年以来の日本人ペアの優勝だった。 オートバイ/モーターマガジン社

ブレーキシステムはブレンボを用いるのが、このころの鈴鹿8耐用RVF/RC45の定石だった。左2本出しマフラーは、この年式が最後だった。 オートバイ/モーターマガジン社

リアスイングアームは、長年ホンダワークス耐久レーサーでおなじみのプロアーム(片持ち式)を採用。ホイールは前後マルケジーニ製を装着していた。 オートバイ/モーターマガジン社

全世代のVFR750R(RC30)に比べ、前後方向の長さを大きくとっているシート。ベルクロ装着のパッドで、ライダーの体格差に対応していた。 オートバイ/モーターマガジン社

HRCのオプションキットには24リッター燃料タンクが用意されていた。クイックチャージャーのエア抜きに、透明な点検窓が付いている。この燃料タンクを満タンにして、前後タイヤを交換する際にかかるピット作業時間は、わずか16秒前後だった。 オートバイ/モーターマガジン社

1994年からのスーパーバイクレギュレーションは、フレームやエンジンなどの主要パーツは量産車をベースとしなければならず、改造範囲が1993年までのTT-F1レギュレーションに比べはるかに狭いものでした。1997年型のRVF/RC45は、最高出力160ps以上を発揮。前年の1996年型からは、前後連動ブレーキシステムのレーシングCBS(コンバインド・ブレーキ・システム)を採用。このシステムにより、コーナー手前でのリアブレーキのホッピングを抑えていました。

市販されたエンジンアッセンブリーを組み込むだけで、RVF/RC45(輸出仕様)はプラス30ps以上の最高出力を得ることができました。なお1997年型のワークス車では、170ps以上/14,000rpmの最高出力を発生しています。