"コカ·コーラ"鈴鹿8耐は2017年に第40回記念大会を迎えます。そこで第1回大会からの歴代優勝マシンを一挙紹介! 今回は2000年のデビューから、見事鈴鹿8耐4連覇を達成したマシン、ホンダVTR1000SPをご紹介します!

4年間で勝率10割!という圧倒的な戦績

ワークスのホンダVTR1000SPWは2002年大会に、大きなテーマを掲げて参戦しています。それは前年優勝したVTR1000SPWが打ち立てた最多数回数(217周)を大きく上回る、「220周」という記録の樹立でした。

そのために、ライダー交代、燃料補給、タイヤ交換などのピットインを通常の7回ではなく、1回減らして6回で済ますという大胆な戦略は、VTR1000SPWの特性を考慮して生み出されたアイデアでもあります。

高回転域を多用する750cc4気筒に比べ、中速域から高回転域にかけてワイドなパワーバンドを持つ1,000ccVツインのVTR1000SPWは、タイヤに優しいマシンでした。また燃費の面でもVTR1000SPWはそれまでのホンダの主戦だった750ccV4よりも有利なので、大幅なタイムロスでもあるピットインを1回減らすことが可能になったのです。

もちろん「6回ピット」は、緻密な燃費計算とライダーの負担などを考えてシミュレーションした結果編み出された作戦でもあります。決勝レースは終盤の雨でペースが落ちたため、残念ながら220周という目標には届きませんでしたが、表彰台はすべてVTR1000SPWを託されたチームが独占! そして表彰台に上がった3チームすべてが、219周という大会記録を更新しています。

2002年(第25回大会)FIM 世界耐久選手権シリーズ第4戦 "コカ·コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレースを走るホンダVTR1000SPW。6回ピットを公言してレースに臨んだが、見事それを実践した加藤大治郎とコーリン・エドワーズが219周を走破して優勝。この記録はいまもなお破られていない。

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2003年(第26回大会)FIM 世界耐久選手権シリーズ第6戦 "コカ·コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレースを走るVTR1000SPW。この年のホンダワークスにはアクシデントやトラブルが相次ぎ、鈴鹿8耐でのホンダの7連覇に黄信号が灯った。それを救ったのがサテライトチームとして2台のVTR10000SPWを走らせたチーム・桜井ホンダで、生見友希雄/鎌田学組が212周を走破して優勝した。

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なお2003年からはFIMがルール変更を行い、SBK(世界スーパーバイク選手権)を走る4気筒車の排気量上限を1,000ccに引き上げました。これは世界ロードレースGPが4ストロークのMotoGPマシンの参加をスタートさせた影響で、日本のメーカーがSBKへ注ぐリソースが減ることを憂慮してのルール改定でした。

しかし、この年にSBKでワークス活動をしたのはドゥカティとスズキのみで、憂慮したとおり日本のメーカーはMotoGPヘ高い関心を示していくことになります。その結果、鈴鹿8耐で大活躍したVTR系は、2003年を限りに退役することになったのです・・・。