"コカ·コーラ"鈴鹿8耐の歴史のなかで、多くの人々の記憶のなかに残るマシンたちを紹介する連載です。今回は1987年大会で、惜しくも2位となったヨシムラのスズキGSX-R750です。

ラスト5分の悲劇!

1987年大会の決勝は、前年度の覇者であるワイン・ガードナー/ドミニク・サロン組(ホンダRVF750)が4時間過ぎで転倒・リタイアしたため、労せずにトップに浮上したヨシムラのギャリー・グッドフェロー/高吉克郎組と、唯一ヨシムラのGSX-R750と同一周回を走るマーチン・ウィマー/ケビン・マギー組(ヤマハYZF750)に、首位争いが絞られることになりました。

この年のヨシムラのエース格はケビン・シュワンツ/大島行弥組でしたが、4時間過ぎに首位に浮上したのはセカンドチームのグッドフェロー/高吉組のスズキGSX-R750でした。 オートバイ/モーターマガジン社

5時間経過時に1分あった両チームの差は、6時間経過時には40秒にまで詰まりました。そして最後を託された高吉と、最後のピットインでライダー交代をしないで飛び出したマギーの差は、残り5分で9秒までに縮まりました。

「この差ならなんとかヨシムラが逃げ切れる」と多くの人が思う中、なんと第2コーナーで高吉が周回遅れと接触して転倒! 間もなくしてその横をヤマハYZF750が通り抜け、勝敗は決してしまいました・・・。その後再スタートしたヨシムラは2位に入りますが、この悲劇的な結末は今でも多くの8耐ファンの心に刻まれているでしょう。