"コカ·コーラ"鈴鹿8耐は2017年に第40回記念大会を迎えます。そこで第1回大会からの歴代優勝マシンを一挙紹介! 今回はスーパーバイクレギュレーションになった鈴鹿8耐で勝利した、ホンダRVF/RC45を紹介いたします。

サイドカムギアトレインになったホンダV4!

1994年(第17回大会)FIM 世界耐久選手権シリーズ第3戦 "コカ·コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレースで勝利したホンダ RVF/RC45。ベースマシンは、電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)などの最新技術やチタン合金、マグネシウムなどの軽量素材が多用されたホモロゲーションモデル。ダグ・ポーレンと、この年にHondaに移籍したアーロン・スライトが優勝。

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1995年(第18回大会)FIM 世界耐久選手権シリーズ第4戦 "コカ·コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、A.スライトが鈴鹿8耐史上初の3年連続優勝を達成。フリー走行で転倒したスライトの分も、パートナーの岡田忠之が頑張ったことが、この偉業の多大なるアシストとなった。 オートバイ/モーターマガジン社

SBK(世界スーパーバイク選手権)でのライバルである、ドゥカティ1,000㏄Vツインに対抗すべく、VFR750R(RC30)に代わる後継として150㎰を目標値にエンジンを一新したのが、ホンダのスーパーバイク用ホモロゲーションモデルのRVF/RC45でした。V4エンジンはフリクションロス低減と、搭載位置を前方に移動させるため、サイドカムギアトレインを採用しています。

15,000rpmを許容回転数とするためのボア・ストローク比変更、2/1,000秒で燃焼を完了させるためバルブ角を狭めた燃焼室設計、そして徹底的にフリクションロスを廃したエンジンに、前後シリンダー独立制御マップを持つ46㎜ボアのPGM-FI(電子制御燃焼噴射)を組み合わせたのが、その特徴でした。フレームもスーパーバイク規定に合わせ、ストック状態でもロードレースに対応できるように設計。1994年に200万円で限定500台、そして翌年は受注生産で販売されました。

1994年型のRVF/RC45は、ナックルガード部に多くの孔があけられる仕様のフェアリングを採用。この特徴は1996年型まで引き継がれます。そして1991年型以降のホンダワークス耐久レーサーに採用された給油口の透明窓に加え、液晶表示の燃料消費カウンターが1994年のRVF/RC45に装備されました。また1995年型は左2本出しサイレンサーと、エアファンネルをエンジン回転数にあわせ長短2段階に切り替える、可変ファンネルが採用されています。