長年ホンダライダーとして勝利に貢献
1982年に埼玉・川越で生まれた清成は、鈴鹿サーキットレーシングスクールジュニア(SRS-J)出身をレーシングライダーです。全日本選手権では、2001年にST600クラスタイトルを獲得。次世代のホンダの国内エースライダーとして、多くの期待を集めました。
彼が世界的に注目を集めることになったのは、加藤大治郎の急逝により2003年途中からグレシーニレーシングのライダーとして、MotoGPをホンダRC211Vで走ることになったときです。しかし初の世界戦、そして初のコースという難しい環境もあり、ランキング20位という成績に終わりました。
名声とともに、清成が世界から注目される存在となったのは、BSB(英国スーパーバイク選手権)フル参戦を開始してからでした。2004年はランク6位、2005年はランク2位と着々と成長。そして2006〜2007年は見事2年連続BSB王者となり、そのポテンシャルの高さを証明しました。
2008〜2009年はSBK(世界スーパーバイク選手権)に参戦しますが、年間ランクは9位・11位で、際立った成績をおさめることができませんでした。しかしBSBに復帰した2010年は3度目のタイトルを獲得。その後もBSBを舞台に活躍を続け、英国にて多くのファンを獲得しています。
鈴鹿8耐には2000年から出場。梨本圭と組んでホンダCBR900RRに乗り、9位の成績を残しました。その後2004年までの鈴鹿8耐ではリタイアというリザルトばかりでしたが、宇川徹と組んでセブンスター・ホンダでCBR1000RRWで出場した2005年はついに優勝を記録しました!
清成の鈴鹿8耐2勝目は2008年で、この年はMotoGPからSBKへ転向したカルロス・チェカと組んでドリーム・ホンダ・レーシングチームから出場しています。途中の雨の中、チェカがスリックタイヤで慎重かつクレバーに走ったことが功を奏し、214周を走って優勝することができました。
今年はモリワキから出場。5度目の栄冠に挑む!
2010年は高橋巧と中上貴晶と組んで、MuSASHi RTハルクプロから出場。215周を走りきり、チームにとって悲願の鈴鹿8耐初優勝をプレゼントしました。そして翌2011年はF.C.C. TSRホンダから参戦。秋吉耕佑、伊藤真一とともに217周を走り優勝。自身初の鈴鹿8耐2連勝で通算4勝目を記録しています。
2015年、清成は長年属したホンダを離れ、BMWでBSBに参戦します。この年の鈴鹿8耐では、チームカガヤマのスズキGSX-R1000で鈴鹿8耐に出場することになり、レースファンを大いに驚かすことになります。そして加賀山就臣と芳賀紀行と組んだ清成は、プライベーターの立場としては初となる3位表彰台を獲得しました。
2016年は、加賀山と浦本修充と組んで再びチームカガヤマのスズキGSX-R1000で鈴鹿8耐に出場。序盤は優勝したヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中須賀克行とバトルを演じる走りを見せましたが、途中パンクというトラブルがありチームは後退。その後の追い上げで6位で完走しています。
第40回記念大会となる今年は、モリワキのライダーとして清成は参戦します。幾多の鈴鹿8耐での栄光を手に入れたホンダのマシンで、自身5度目の優勝に挑むことになります。モリワキは鈴鹿8耐での実績豊かなブリヂストンやダンロップではなく、ピレリのタイヤを使うことも注目されていますが、世界を知る清成がどのような走りを見せるのか・・・期待しましょう!