青木三兄弟が挑むプロジェクト!
1995〜1996年に全日本スーパーバイク選手権を連覇。1997年からは世界ロードレースGPの最高峰、500ccクラスにホンダNSR500Vに乗りフル参戦しランキング5位を獲得。しかし、将来を嘱望されたレーシングライダーだった青木拓磨は、シーズンオフのテストでの事故で下半身に障がいを負い、2輪ロードレースの世界から引退を余儀なくされました・・・。
その後青木拓磨は、HRC助監督や解説、そしてミニバイクの耐久レース「Let's レン耐!」の主催など2輪モータースポーツ界への貢献を続けつつ、4輪でアジアクロスカントリーラリーやダカール・ラリーに参戦。障がい者もモータースポーツで活躍できることを証明することで、世の中の人々へ勇気を与える取り組みを続けています。
そして悲劇の日から22年が去り・・・拓磨と一緒に幼少時からポケバイ、ミニバイク、そしてロードレースを競い合い、切磋琢磨して成長してきた兄の宣篤と弟の治親は、「もう一度拓磨をレーシングバイクに乗せたい」という想いを実現するため、サイドスタンドプロジェクト“Takuma Rides Again”をスタートさせました。
前夜祭の19:43〜は東コース、決勝前はフルコースを走行予定!
"コカ·コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレースの、公式合同テスト初日となった去る7月9日・・・サイドスタンドプロジェクト“Takuma Rides Again”を支える宣篤&治親も参加し、拓磨の試走会が行われました。
「久しぶりの鈴鹿サーキットでしたが、コースがところどころ変更されていて、MuSASHiシケインをまっすぐ行ってしまいました。でも、こうやって走ってみると、電子制御が発達した今のバイクの性能に改めて驚きました。ストレートでは250km/hぐらい出ていましたが、10年前のバイクでは無理だったかもしれません。
ヨーロッパでは障がいのある人でもレースを楽しんでいる人が多く、私が2020年にル・マン24時間耐久レースに出場を予定しているチームオーナーも四肢欠損した障がい者です。でも、その方は生きる目標を見出すために自らレースに挑み、ル・マン24時間にも出場しています。障がい者でもチャレンジするエネルギーが生きていく力になると教えてくれました。今回、私がバイクに乗って、私と同じように障害を負って二度とバイクには乗れないと諦めていた人にも『障がい者でもできるんだね』ということを知って欲しかった。障がい者になったからといってチャレンジする精神を止める必要はないということを伝えていければと思います」
サイドスタンドプロジェクト“Takuma Rides Again”は、まず前夜祭の19:43~に東コースで披露されることが予定されています。様々なイベントで盛り上がる前夜祭ですが、これだけは絶対に見逃せませんね! そして決勝前にはフルコースを走行予定とのこと。ますます鈴鹿8耐ウィークのおとずれが、待ち遠しくなってしまいました!